ダイアフラムポンプをご利用時に起こりやすいトラブル現象と対策を記載しております。性能低下や異音、振動など通常と異なる場合は、下記項目をご確認ください。
キャビテーション | |
"キャビテーション"とは、液体の圧力が下がり、液体中に泡の発生と消滅が起きる現象のことです。 蒸発しやすい液体や粘度の高い液体、ポンプの運転速度が速い場合などに発生しやすくなります。 |
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トラブル | 知らずに運転を続けると、ポンプ性能が低下するだけではなく、故障の原因となります。 |
対策一例 | 以下のような対策をしてください。 a) 吸込深さを少なくする→ドブづけにする。 b) 吸込管径を太くする。 c) 吸込面を加圧する。 高粘度の吸い上げにはキャビテーションが発生しやすいため押し込み配管をお勧めします。 |
チャタリング | |
"チャタリング "とは、ポンプ運転時にポンプ内のボールバルブがチャッキ不良を起こし、異音や振動が発生する現象です。 | |
トラブル | ボール部分にチャタリングが発生すると、異常な振動や異音、また吐出量の減少などの原因となります。 著しいチャタリングはボールの寿命に大きな影響を与 えます。 |
対策一例 | 供給エア圧力および吐出圧力の調整や、ポンプ吸入側バルブを絞り、吸入流量を調節してください。 吐出量を少なくしてもチャタリングが止まらない場合は、ワンランク大きなダイアフラムポンプを使用して下さい。 |
管内膨張 | |
"管内膨張"とは、ポンプの設置環境によって移送液体の体積変化が大きい場合に、ポンプ内圧や配管内の圧が異常に上がってしまう現象のことです。 | |
トラブル | 知らずに運転を続けると、 ポンプや配管が破損する原因となります。 |
対策一例 | 吐出側にリリーフ弁を 取り付けて、許容圧力 値で開放するようにしてください。 |
サイレンサー | |
"サイレンサー "とは、エアの排気口部分に内蔵、または取り付けられており、排気音を軽減させる役割があります。 | |
トラブル | サイレンサーにごみが詰まると、ポンプが停止してしまうことがあります。 |
対策一例 | 定期的な点検・清掃を行ってください。 |
供給エア風量不足 | |
供給エア配管(エアホース)のサイズが小さい場合や、同一配 管から別の機械にエアを使用している場合、ポンプへの風量が足りず、ポンプの能力低下や動作不良につながります。 | |
トラブル | ポンプの能力が低下します。 ポンプの動作不良の原因となります。 |
対策一例 | ポンプのエア供給口以上の径の配管を使用し、ポンプに必要なエア消費量を確保できるようにしてください。 エアレギュレーターやエアフィルターなどの補器 類を使用する場合も同様です。 |
押し込み | |
ダイアフラムポンプの使用例の一つに、"押し込み型"があります。吸い込み水面より低い位置にポンプを設置する使用方法です。 | |
トラブル | 押し込み型の場合、ダイアフラムの反転が生じることがあります。 |
対策一例 | ダイアフラムの反転を防止するために、吸込揚程は下記の数値以下になるようにしてください。 * PTFEダイアフラム: 運転時0.02 MPa(高さ2 m) : 停止時0.05 MPa(高さ5 m) * その他のダイアフラム: 0.1 MPa(高さ10 m) (清水、常温の場合) |
トラブル | 押し込み型の場合、ポンプに液圧が作用しているため、ダイアフラムが破損した場合、液圧により液体が流出します。 |
対策一例 | 移送する液体に対する各部材質の耐食性に注意して、適切な防護 処置を行ってください。 |